毎年3月頭に行われる世界最大のクロスカントリー大会、ヴァーサロペット。
1万6千人もの参加者が90キロと駆け抜ける過酷なレースだが、この週末は初めてのレースから100年という記念の年を祝って、100年前のスキー装備とウェアで90キロを走るという、さらに過酷な? 記念大会が実施された。
厳しい選考を通過して参加したのは139人。ひいおじいちゃんのスキーや、おばあちゃんが使っていたスキー用のウェアをひっぱり出してきてトレーニング。当日は大会の運営側も昔の衣装で盛り上げるという徹底ぶり。見物客の中にもクラッシックな装いの人も見かけた。
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優勝したのは90キロを7時間で駆け抜けた若い男性だったが、この記念大会はストリーミングサービスで生中継されていて、それが、最後の完走者がゴールに到達するまでのなんと18時間延々と中継されていた。
最初の完走者がゴールインしてからは、中継はレースの途中を追ったものではなく、映されていたのはゴール付近の映像だったけど、それでも最後まで中継をやめなかったのはストリーミングならでは。
土曜日の朝、7時4分に出発して、日曜日の午前1時42分に、18時間38分かけてゴールインした女性は「やり遂げることができてとても嬉しい」と翌日インタビューに答えていた。
先週、中長距離スピードスケートで2つの金メダルをとったニルス・ヴァンデルポールは、2019年5月からこのオリンピックまでの33ヶ月間、毎日極限まで過酷なトレーニングを続けていたその詳細を公開していたけれど(毎日6、7時間猛スピードで自転車をこぎ続けるとか、そんな感じです)、粘り強い人の多い国民性なのかな、きっと。
ヴァーサロペットで一番ゆっくりの記録を達成したヴェステルボッテンからの女性参加者(SVT)
18時間に及ぶ記念大会の特別生中継はこちらからどうぞ。参加者のウェアとか装備とかをみているだけでおもしろい。サービスエリアではパンケーキとかが用意されていたりします。