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ヘーサ・フレドリック

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国民への様々なメッセージを伝えるために、スウェーデンには「ヘーサ・フレドリック(Hesa Fredrik・嗄れ声のフレドリック)」という愛称のサイレンがあって、これがきちんと作動して、みんなに聞こえているかを確認するために、3ヶ月に一度、該当月の第1月曜日の15時に試験的に鳴らされる。

テスト運用が実施されるのは毎年3月、6月、9月、12月なので、今日も15時に「ヘーサ・フレドリック」が「プォーン」とその音を響かせるはずだが、今回は現状を鑑みて「3月7日15時に警報が鳴りますが、これはいつもと同じ様にテスト運用なので、安心してください」というお知らせが、メディアやSNSを通じて伝えられている。

「ヘーサ・フレドリック」という愛称ができたのはこのサイレンが導入された1931年で、当時新聞社ダーゲンスニュヘテルの嗄れ声の敏腕記者オスカー・フレドリック・リィドクビストが「自分の声と同じようにしゃがれた音がするのでは」と言ったことに由来するとなっている(くわしくは下記のリンクから防衛軍のサイトを参照ください)。

ヘーサ・フレドリックの音は私の耳には結構牧歌的に聞こえるので、これが鳴るとなにか恐ろしいことが起きているというのはちょっとシュールだな、といつも思っていたのだが、今日は聞こえてくる前からちょっとドキドキしそうだ。この警報のテストを悪用してロシアが何か仕掛けてきたりはしないのかちょっと心配だけど、今日は三時前にお菓子を用意して、ヘーサ・フレドリックをBGMにすてきなフィーカの時間を過ごすことにしよう。

ヘーサ・フレドリックの音はこちらからも確認できるので、初めての人は前もって聞いておくといいかもしれない。

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ヘーサ・フレドリックには実は4種類のサイレンがあって、空襲警報や戦争の勃発などの緊急警報とその危険が去った時のものあるが、この四半期に一度テストされるのはVMAと呼ばれる「国民への重要なお知らせ」サイレンだ。7秒間鳴った後に14秒間が空き、これが6回繰り返される。

VMAは軍事的な危機ではなく、ガス漏れや火災、危機的な気候災害時などで使用する予定で1986年に作られたサイレンで、背景にはチェルノブイリ原発の事故があったと考えられている。そうであれば、今、これがテストではなく本物の警報として使われる可能性も、結構現実的なのか?

もしも本物のVMAを聴いてしまったら、その時は屋内に入り、ドア、窓、換気扇などをきっちり閉めて、ラジオやテレビ、インターネットなどで情報を確認してください。

インターネットは遮断され、テレビ塔が爆撃されるのをみると、今スウェーデンで防災用ラジオが飛ぶように売れているのは、結構冷静な市民の判断なのか?

swelog.miraioffice.com

Viktigt meddelande till allmnheten (VMA) 社会防衛対策庁サイト

ヘーサ・フレドリックの歴史 防衛軍サイト

© Hiromi Blomberg 2022