昨日の午後開かれた記者会見でマグダレーナ・アンデション首相は「今の状況でスウェーデンがNATO加盟への加盟申請をすると、ヨーロッパの状況をより不安定にしかねない」として、加盟申請をするつもりはないことを表明した。
記者会見では、フィンランドが加盟申請をしたらどうするのだと質問があったが、それには「仮定の質問である」として首相は答えていない。同時にアンデション首相は、今週後半の欧州理事会に合わせたEU首脳会談を前に、EUの共通安全保障防衛政策を思い出すように促す書簡をフィンランドと共同で加盟国に向けて作成したことも明らかにした。
これはEU加盟国の領域で武力攻撃が発生した場合に、加盟国に支援と援助を提供することを義務付けている条項だ。
昨日はまた、もうひとつ目立った記者会見があった。
こちらは、これまでの2年間、当初は平日は毎日、状況が落ち着いてきてからは毎週火曜日と木曜日に定期開催されてきた、公衆衛生庁を始めとする管轄行政機関が共同で開催してきた新型コロナウイルスの状況と対策に関する記者会見だが、昨日の記者会見では、この会見がこれで最後となることが伝えられた。
公衆衛生庁は、パンデミックはまだ終わっていないがその進展状況はこれまでとは異なる段階にきていること、またジャーナリストや一般人からのメールや電話での問い合わせが減ったことが、主な背景だと説明している。
この新型コロナの記者会見は2020年3月4日から昨日まで、計198回行われた。公衆衛生庁では、今後はワクチン接種状況統計や疫学関連データは、同庁のウェブサイト上で更新していく予定だとした。
このニュースで、SVTがアンデシュ・テグネルの記者会見コラージュ写真を使っていたので、こっそりリンクを繋げてこちらでも紹介しておきます(悪事はなぜか、小文字でするものらしい😅)もうこのテグネルの姿を目にすることもないのか。ひとつの時代が終わったよう。
私はまだ見ていないのだけれど、この記者会見をどのようなプレッシャー下で行っていたかについてのドキュメンタリー番組も先日公開されていたので、忘れないようにリンクを張っておきます。『スウェーデンモデルの舞台裏(Bakom den sveska modellen)』