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人が人を殺すということ

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 昨日の夜に「詳しいことはわかっていません」と事件現場である、とある高校からレポーターが繰り返すマルメからのニュース速報を見て、なんだこれは、と思っていたら、今朝起きたら、二人の職員が殺された殺人事件であることがトップニュースになっていた。

夕方17時のまだ50名ほど人がいた高校で起こった事件で、現在拘束されている犯人と見られる人物は、18歳の同校の生徒だという。

高校で白昼堂々と起こった殺人事件が、これから私たちに与える影響はかなり大きいことは間違いない。

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今年に入ってずっとスウェーデン映画監督のヤン・トロエルのつくってきた映画を見ているのだが、2週間程前に見た『Il Capitano(イル・キャピターノ)』は、1988年にスウェーデン最北部で実際に起きた3名の命を奪った惨殺事件を題材にしていた。

犯人は自転車を盗ったことを咎められて、それだけの理由で両親と15歳の息子の一家3人を銃とナイフで惨殺し、逃亡。一週間ほどの逃避行の後に最後はデンマークで捕まったという、当時のスウェーデンを大きく騒がせた事件で、犯人と、彼を行動を共にしていたガールフレンドはこの殺人に至るまでにも盗みを繰り返し、スウェーデンで起こった『俺たちに明日はない』カップルだと称された(犯人たちはフィンランド人)。

毎日戦争の映像を見ているからだろうか、イル・キャピターノがずっしりと重かったからだろうか(この映画は、スウェーデンの映画賞であるゴールデン・ビートル作品賞やベルリン映画祭の銀熊賞(監督への賞)を受賞している)、最近ずっと人が人を殺すということについて考えている。ほんの僅かな時間のうちに、人は人を殺すことができるし、人は人に殺されてしまう。

『Lamm』を観てからは人が羊を殺すということについても考えないわけにはいかないのだけど。

マルメの学校で深刻な暴力事件で2人の女性が死亡(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022