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語り始めた性的暴行を受けた男性たち

ルンド大学で男性への性暴力を研究しているハーンス・クヌッタゴードは「男性へのレイプは女性がレイプされるのと同じような場所で、あらゆるところで起こっている」と言う。

昨年スウェーデンで報告されたレイプの件数は9360件。このうち8686年が女性や少女に対するものだが、674件では被害者が男性や少年が被害者だった。これまで被害にあっても沈黙していることが多かった男性が、自身の被害についてオープンにすることが近年目立ってきたことをマルメ大学のファルロッテ・ペーテルソンは指摘する。

彼女は、幼少期や思春期に受けた性的被害について語り始めた男性が増えてきているという。

これまで男性のレイプされた経験は語られることが少なかったため、多くの男性被害者が自分への犯罪について語る言葉を持たない。社会には、「男は自分のことを守ることができるものだ」という考え方があり、レイプされた際の羞恥心が強く刻まれる。男性へのレイプでも加害者の大半は男性だが、なかには加害者が女性である場合もある。

性的な暴行を受けた時でも、男性の体は肉体的、生物学的に反応して勃起や射精を引き起こすことがある。この自身の意志とは異なり、まるでレイプに同意したかのような体の反応が羞恥心や罪悪感を助長する。女性の体もレイプされた時であってもオーガズムで反応することがあるが、男性と比べると外見上は目立たないと、レイプされた多くの男性たちに対応してきた心理療法士が説明する。

17歳でレイプされたあと長い間その体験に苦しめられてきたが、その後他の人のために自身の経験を語り始めたアンドレアス・ヨンソンが、自分はそうではなかったが、体がそのような反応をすることを知っただけでも、長年抱えていた羞恥心を乗り越えることができたと話している。

ヨンソンは6月からYoutbeで、彼も発起人の1人となってレイプの被害についてオープンに語るTALKというキャンペーンを始める。彼はレイプの経験を乗り越えることができたが、今も昔の自分と同じように、辛い気持ちで過ごしている人のために、ヨンソンは数年前から積極的に自身のレイプに関する経験を語る活動を続けている。

このブログ記事も微力ながら、そんな人たちに届けばと願う。

男性もレイプされるが、彼らはそれについて語らない(ダーゲンス・ニュヘテル)

アンドレアス・ヨンソンが語るレイプ後の人生「もう恥ずかしくはない」(ダーゲンス・ニュヘテル)

*今朝は公共放送SVTのニュースサイトがダウンしていてアクセスできない。どっかの国からのサイバー攻撃でしょうか?

© Hiromi Blomberg 2022