昨夜ストックホルムのスカンセンで行われたナショナルデーのお祝いで、国王が「夏至祭おめでとう!」とスピーチを締めくくったことが話題だ。
王室の広報担当者によると「国王はその日は皆様にナショナルデーをお祝いしていたが、もう夏至祭も間近なことから、この夜は夏至祭のお祝いも述べられました」とのことで、国王は間違ったとの説明はなかった😅
そんなナショナルデーはスウェーデン各地で、新しくスウェーデン国籍を得た人たちが自治体主催のお祝いの祝賀会に招かれ、スウェーデン国旗などを授与される日でもある。
スウェーデン中央統計庁によると、2021年に新しくスウェーデン国籍を獲得した人は8万9354人で、2020年と比較しても9,179人増加して過去最高の人数となった。このうちの3人に1人がシリアからの人で、2015年にスウェーデンに押し寄せた難民たちが、スウェーデンに4年以上居住という条件をクリアして、新たに国籍を取得したことを反映している。
2015年から2021年の間に約16万人のシリアの国民がスウェーデンに移住したが、そのうちの10万761人がこれまでにスウェーデン国籍を得ている。2020年と比較して2021年に増えたスウェーデン国籍取得者の出身国は、他にはソマリア、アフガニスタン、エリトリアの人など。
私がスウェーデンに引っ越してきた当時、こうして結構簡単に国籍をくれるのを目の当たりして、自分は国籍を変えることは簡単には考えられないけど、難民となってしまって行き場の失くなった人たちには「夢のような国だな」と思ったことを思い出す。
そんなニュースも、これがまた、極右ポピュリズム政党のスウェーデン民主党などによって煽られるとっておきの題材として使われるのだろうな、と考えるとなかなか単純に喜べたりはしないのですけど。