ある意味単調で、ある意味規則正しいコロナ生活を繰り返していたら、いつの間にか明日は夏至祭である。例年行われる、花で飾られた美しいメイポールの周りでダンスで夏至を祝う行事も、今年は各地で中止となっている。
そうなると楽しみなのはミッドサマーを祝うのに欠かせない食べ物、なかでもスウェーデン人の「いちご」への情熱は並々ならぬものがある。
毎年夏至祭のお祝いのテーブルには、その日一日だけで全国合わせて500万リットルのいちごが並ぶ。(そう、いちごは「リットル」単位で計測されるのもおもしろい。普通は半リットルの紙の入れ物にはいって売られている)
私たち人間が「コロナ、コロナ」と騒いでいる中も、植物はすくすく育っていたようだが、いちごに関しては今年はちょっと様子がおかしい。スウェーデン産いちごの大切な生産地であるスウェーデン南部のスコーネで、5月半ばに霜が降り、ちょうど開花から結実する大切な時期にいちごたちが寒さにやられた。
この影響でスウェーデン産いちごの価格は高騰する見込み(1リットル80クローナ!)で、またスウェーデン産と偽った外国産のいちごが多く出回るだろうと、生産者団体が注意喚起を呼びかけている。
「いちごの本」を書いたアナ・ベンソンさんが「正しい国産いちごの見分けかた」を紹介している。彼女によると見分けるためのポイントは3つ。外国産は
- なんだかでかくて、ペカペカしている
- 形が整いすぎて、水っぽく、「いちご」っぽすぎる
- 食べるとスウェーデンのいちごほど甘くない、そうだ。
3番目のポイントに関しては、緯度が高く寒いスウェーデンの、長くて冷たい夜がスウェーデンの甘いイチゴを作るのだと説明していた。(「スウェーデン産は世界で一番甘い」という彼女に、日本のいちごについてどう思うのか、機会があればきいてみたいw)
ともかく、いびつで不揃いでも堂々と高い値段で売られているいちごがあれば、それがみんなが喉から手が出るほど食べたいスウェーデン産いちごと判断してよさそうだ。
私は今年は、今の今までいちごのことをまったく考えていなかったので、今日は仕事がおわったら、いちごを求めて三千里だな、これは。やっぱりスウェーデンのいちご食べたい。
みなさまも、いちごとよい夏至祭を! Glad Midsommar!