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27秒間の沈黙

自身の給与を一気に30%近く昇給させる決議をしたノールテリエ市の市長が、その昇給の妥当性をカメラの前で記者に質問されたが、その後27秒にわたって沈黙し、答えることができなかった。

このような時、質問された人の脳ではなにが起きているのかを大学の研究者たちが解説していた。

ルンド大学の認知心理学のスヴェルケール・シークルトレーム教授は、これは認知的不調和と呼ばれる現象で、相反する2つの事柄に矛盾があることを露呈したものだという。例えば自己の利益が社会的モラルの反するような状態で、かつ自己利益の正当性を説明しようとする時に、脳がそれを処理するのに時間がかかるのだそう。

リンショーピング大学の行動科学のダニエル・ヴェストフィエル教授は、あまりのストレスの高さに「フリーズ」した可能性を指摘する。人間も動物も脅威にさらされた時、逃げようとしたり、反撃しようとしたりするが、それができないで、固まってしまうこともある。これは、脳内で周囲の状況を判断し、次になにをすべきかを判断するための時間を確保している状態なのだという。

その27秒後に、市長が何を言ったかというと「これはプライオリティの問題」。そしてその後は「考え直す」と発言している。

日本の政治家には都合の悪い質問が出そうな時、出たときには「逃げる」ということが許されているけれど、スウェーデンの政治家はなかなかその手は使いにくい。27秒間の沈黙がこうして公共放送で放送されるだけ、まだましなのかな😅

そういえばこの本読みたいと思ってまだ読めてない。

books.bunshun.jp

脳はなぜ沈黙するという反応をするのか?(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2022