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階級と出産

スウェーデン中央統計庁(SCB)の発表によると、今年にはいってスウェーデン各地で出産数が激減している。今年の1月から9月の新生児の数は、前年同時期と比較して7.7%減少して8万1550人となり、これは2005年以降で最低の数字。スウェーデンでは2010年以降、少子化傾向が続いている。2010年、女性一人あたりの平均出産児数は1.98 人だったが、2022年は9月まででまとめた数字で、1.67人となった。

スウェーデンでは出生率は親の育児手当の受給資格ととても強い関連性があり、子どもを授かる前にしっかりとした職についておきたいと考える人が多いことがわかっている。危機や不況のもとでは、子どもはもう少し学んだり、数年働いたりした後でと判断されるようだ。

1990年代の金融危機の時には出生率が減ったが、今は社会的にそこまで大きな危機がきていないのに出生率が低下していことに対して、気候変動問題や不確実な労働市場環境がなんらかの影響を与えているのではないか、とSCBの人口統計の専門家は説明する。また最初の子どもを持ったときの親の年齢が年々上昇しているので、これも少子化傾向の理由のひとつだとの指摘がある。

記事では、スウェーデン人の年収と生まれた子どもの数の関連性を1940年から1970年の間で調べた、最近まとめられた研究ついても書かれていた。研究者たちが立証できたのは、階級と出産数の間には関連性があり、時代を通じて、男女ともに高収入であれば出産する子どもの数も多いということ。この調査によると、低所得の人は子どもを持つことが難しくなっていて、富裕層は子沢山の家庭が多いということがわかる。

昨夜のクリスマスパーティーで同席した人は、男の子ばかり5人の子どもがいると話していたが、これからはこういうことを聞くと、なんてお金持ちなのだろう! と思うのが正しい反応の仕方だろうか? 貧乏人の子沢山という言い回しは、この先まったく通じそうにない。

スウェーデン中央統計庁「2005年以降のスウェーデンで最も少ない出生率」(アフトンボラーデット)

© Hiromi Blomberg 2022