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北極キツネの絶滅は救えるのか

昨日からカナダのモントリオールで生物の多様性保護を議論する国連の会議COP15が始まっている。SVTの朝のニュースでは、生物種が絶滅の危機に瀕する原因とその対処法、また成功した例を簡潔にまとめて紹介していた。

生物多様性保護を議論 国連の会議「COP15」カナダで始まる | NHK | COP

ある地域に存在する生物種が絶滅の危機に陥る要因は大きく5つにまとめることができ、その影響力の大きい順に①森の伐採などによる自然環境の消失②捕獲のしすぎ③気候変動④自然環境の汚染⑤外来種による淘汰、となる。

このうち北欧では②に関してはノルウェーでタラの漁獲量を制限することで減少傾向に歯止めをかけることに成功し、またスウェーデンでもヘラジカやクマの狩猟を制限することで持ち直したという事例がある。また④に関しても1990年代にはスウェーデンの西海岸では汚染が進んだ結果、甲殻類が生存の危機にさらされていたが、規制の結果環境は改善されたとの説明があった。

しかし③の気候変動による影響は、この先おそらく雪だるま式に増える一方で、捕獲量の調整や汚染の除去といったやりかたのように、好影響が比較的短期間に簡単に反映されるものでもない。

スウェーデンで絶滅問題で常に話に上がるのは、アウトドアメーカーの名前(フェルラーベン)にもなっている北極キツネで、氷河の消えゆく北部山岳地方でこの先どうなるのか心配が募る。

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モントリオールの会議はこの間のCOP27にも増して各国の合意が難しそうな状況だそうで、今年は気候変動問題におけるパリ協定のような位置づけとなる、世界全体で生物多様性を保護するための枠組みについて交渉されるそうだが、こちらも世界の豊かな国と貧しい国が広大な自然を搾取から守るために誰がお金を払うべきかという点で対立しているという。そして世界の指導者たちからの関心が低すぎるとも。世界の指導者たちの関心は、今は武器購入の予算作りに向かっているようだしなぁ。

科学者「種の絶滅が進んでいるが、どのくらいの速さで進むかは解明されていない」(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022