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すべてが始まった年。そしてスウェーデンのカビ問題

SVTの気候変動問題解説員エリカ・ビェーストロームは、「2023年はすべてが始まった年として記憶されるだろう」と話す。始まったのは、はっきりとは話されていなかったが、奈落へ落ちる8段階だろう。

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この夏の大規模洪水や森林火災、そして異常な暑さは気候変動の影響がなければ説明できない。シチリア島では気温が48.2度まで上昇したけれど、今年の夏は暑さだけではなく、スウェーデンでは記録的な豪雨と洪水に見舞われた。これは温暖化で海水の温度が上がり、大気中の水分が増した結果、極端な降雨が頻発するということらしい。

今年の災害をもたらした暴風雨「Hans」の同規模程度の災害はこれまでも50年に一度くらいあったが、今は発生するq頻度が上がっており、これは人為的な気候変動の結果だとルンド大学の環境科学の研究者、ヨハンナ・アルカン・オルソンは説明する。スウェーデンの都市は、このような集中豪雨に対応しておらず、これからも道路や基盤が崩れ落ちたり、地下室が水浸しになるような被害に襲われる。

彼女はスウェーデンの気候はより湿潤になり、これからはカビ問題が増えてくるとも言う。これは私も実感することで、浴室も食べ物も、これまでは多少管理が適当でもスウェーデンではカビが生えないから楽ちん、と思っていたけど、最近はちょっと油断するとカビが発生する。カビは建物を侵食し、そこから人々の健康も影響を受けるだろうとのことで、スウェーデンにお住まいのみなさんは、慣れていないだけに、どうぞ気をつけてください。

解説・「2023年はすべてが始まった年として記憶されるだろう」(SVT)

専門家・気候変動に伴う異常降雨の増加(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023