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気候変動アクティビストが人気のテレビ音楽生中継番組に侵入

土曜日の朝にも気候変動アクティビストのポンテュスさんのことを書いたばかりだけど、週末に行われたユーロヴィジョンソングコンテストの予選でも、気候変動アクティビストによる大胆な行動があった。スウェーデンにいる人は、この話みんなもう知っていると思うのだけど、一応書いておきます。

今回の予選で一番注目されていたアーティスト、ロレーンの曲が始まったところで気候変動活動家グループ「Återställ Våtmarker(湿地帯を回復せよ)」のスローガンを手にした人物が、マルメ・アリーナの舞台に侵入し、テレビの生中継はそこでアレーナの高い天井からのカメラに切り替えられ、侵入者を視界から外した。その後すぐ曲は中断され、司会者が「訪問者があったようです。もう一度演奏し直してもらいましょう」と説明し、ロレーンはその後のパフォーマンスで無事決勝進出を決めた、というのがそのハプニング。

スウェーデンで人気の音楽生中継番組に気候変動アクティビストが侵入するのは今回が初めてではない。以前もスカンセンの野外ステージから生中継される夏の音楽番組のステージに同じグループが乱入したが、このときは番組が中断されることはないまま、侵入者が排除されたように覚えている。

ユーロヴィションソングコンテストの番組プロデューサーは、このような事態はもちろん想定しており、乱入者があった場合はカメラを切り替えて放送を続けることになっているが、今回は切り替えた天井からのカメラはステージから遠すぎてパフォーマンスを捉えることは難しく、中断し最初から歌い直してもらうという判断になったと言う。ロレーンは中断による彼女のパフォーマンスへの影響はなかったと話している。

このアクティビストグループはまた、去年の夏車道で座り込みを行い、その際には救急車の運行に影響を与えたなどとして、12人が妨害、法秩序への不服従で有罪判決を受けている。この人たちもポンテュスさんと同様、捕まろうと牢屋に入れられようとも、この先もきっと運動を続けていくに違いない。

ちなみにこのグループは、乾燥してしまった湿地帯からの二酸化炭素排出量はスウェーデン全体の25%を占めるとして、この元湿地帯を回復するように政府に今すぐ取り組みを始めるよう要求している。政府がすぐに耳を傾けることはなさそうだけど、その活動は確かにまた少しより多くの人に伝わったのかもしれない。

ロレーンのパフォーマンスの途中で人がステージに乱入(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023