Dechefrというのは、ストックホルム大学のAI研究者も開発に関わったAIツールで、SNSやネット上のディスカッション・フォーラム、またメールのやりとりなどの文字によるコミュニケーションの中から、テロリストを見つけ出そうをするものだ。
Dechefr | AI based risk assessment solution
スウェーデンでは最大のテロの脅威は個人の単独行動によるものになるだろうと考えられていて（2017年のストックホルムの繁華街でトラックが人混みに突っ込んだテロ事件もそうだった）、このツールはその兆候を見つける手助けをする。例えば怒りや特定の話題への執着などの表現をチャッチし、警告を出す。警告行動が2つ、3つあるからといってその人が実際に暴力的な行動を起こすとは限らないが、脅威を評価する際の判断材料のひとつとなることを目指している。
Dechefrはコミュニケーションの脅威評価の長年にわたる研究に基づいて開発されたもので、人間はすべてのテキストコミュニケーションに眼を通すことはできなくなっているが、AIツールの手助けを受けることはできる。
このツールは今のところアメリカのさまざまな学校のセキュリティに関わる企業や警察で使われているが、スウェーデンの保安警察は、このツールや同様のAIツールの使用状況に関しては回答していない。アメリカでは個人の脅威や危険性の評価をツールが行うのは自然な流れとなってきているが、スウェーデンではこれらのツールに今後大きなポテンシャルがあると思うと開発をした研究者は話している。
まぁ、私たちもずいぶん前から「この人はこの商品買いそうだな」と買い物ポテンシャルアルゴリズムに毎日評価をくだされていることだし、このような流れは止まらないのだろうな。
