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肉泥棒

続くインフレで、スーパーの肉売り場から牛肉の盗難が増えたとか、高い肉のコーナーには鍵がかけられて、店員さんに言わないと買えないようになったとか、肉の盗難についていろいろ小耳に挟んでいたけど、私はどうやらこのニュースを勘違いしていた。

『万引き家族』のように、お金はないが肉を食べたい人が盗むのかと思っていたけど、スウェーデンの肉泥棒の多くは、おそらくはもっと組織化された犯罪。昨日のニュースでは広域ストックホルム圏ではレストランへの立ち入り検査で、使われている肉の領収書を確認するなど、肉が正規に購入されたものかどうかトレーサビリティ確認をしていることが伝えられていた。

スウェーデンの食品小売業者では、毎年約45億クローナ(約600億円。すごいな)の食品が盗まれていて、一番多いのは食肉だと考えられている。スーパーなどは、すべての盗難を警察に届けているわけではないので、年間実際にどれくらいの肉が盗まれているのか、盗難は毎年増えているのかなどの統計があるわけではないが、業界の関係者たちは「増えている」と話す。

前に「その肉どこから」を書いた際に問題とされていたのは、主に肉の安全性で、盗難品の可能性ではなかったように思うのだけど。でも、これ、レストランでの肉の産地表記は未だに実現してないですよね。

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肉泥棒は組織化された犯罪。レストランでの購入ルートの確認が始まる(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023