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小児科学会が「2歳未満の子どもはスクリーンタイムなし」を推奨

スウェーデン公衆衛生庁は現在、スマホやタブレットなどのスクリーンタイムはどうあるべきかを調査、推奨内容を策定中だが、おそらくあと1年か2年はかかるだろうその作業の完成を黙って待っていることはできないと、この度、スウェーデン小児科学会が発表したのが「2歳未満の子どもにはスクリーンタイムはなしを推奨する」というもの。

スウェーデン小児科学会の会長で、カロリンスカ大学病院教授のウルリカ・オデーンは、早くからデジタルスクリーンを使い始めた子どもは、言語発達の遅れや集中力が欠如が起こるおそれがあると言う。また、感情のコントロールなどのスキルの発育にも影響を与え、近視や睡眠障害につながることもある。

オデーン会長は、この助言は特にスウェーデンだけが行っているものではなく、すでに多くのヨーロッパ諸国や米国でも出されていると説明し、2歳未満の子どもにはスクリーンタイムはゼロ、2歳から5歳の子どもには一日1時間までで、できれば幼児向けの内容を大人と一緒に見ることを推奨している。

「スクリーン」には、スマホやタブレットの他、テレビも含まれる。小児学会では子どもの機嫌が悪いときは、スクリーンでなにかを見せるのではなく、ゲームやおもちゃや本などを見せて、子どもの気を紛らわせることを勧めている。

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ただのスクリーンを見ているだけではなく、メールやチャット、そして各種文章、資料を作成したり読み込んだりしているとは言え、私はおそらく一日10時間くらいはパソコンの前に座っている。中高年健康学会みたいなところが「パソコン使用は一日4時間まで」とか、推奨してくれないだろうか......

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そして中国では、2024年1月1日から、モバイル機器やアプリに時間制限と内容がカスタマイズされた「青少年モード」が義務化され、8歳未満の子どもは1日40分、8歳から16歳までは1時間、そして16歳から18までは一日2時間のスクリーンタイムという規制が導入されるそうだけど、こちらも大人のスクリーンタイムの制限はないよう。

私たち大人も言語能力が退化したり集中力が低下したり、感情のコントロールができなくなったり、睡眠障害になっていると思うのだけど、それはどうでもいいのか? 自己責任?

新しいアドバイス・2歳未満の子どもにはスクリーンタイムはなしで(SVT)

中国はスクリーンタイムの規制を強化(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023