いくら地球が温暖化したからといって火山噴火の頻度まで高まるなんて、それはないんじゃない、ほんまかいな! と記事を読み始めて3行目でその理由がわかった。アイスランドは目下、大規模な火山噴火の危機にさらされているが、今後も、より頻繁に、またより規模の大きい火山噴火が起こることが予想されている。重い氷河が解ければ、火山も影響を受けるからだ。
北欧火山学研究所の研究者は、氷河が溶けて地殻の圧力は低下しており、火山やマグマだまりに影響を及ぼしていると説明する。アイスランドの氷河は恐ろしい勢いで溶けており、数年前にアリゾナ大学が行った研究では毎年100億トンの氷が溶けていること発表された。そう言えば4年前には氷河の墓標のニュースもあった。
これだけの量の氷が溶けると、地殻にかかる圧力は減少し、陸地の隆起が加速する。この変化はアイスランドの多くの火山に影響を与える。影響は長期に渡るが、氷河の下や近辺にある火山で最も大きくなる。
アイスランドの気象研究所では、今年の頭から氷河の融解がこれから50年後、300年後にどのような影響を火山にもたらすかを調べる、大規模な研究プロジェクトが開始された。気候変動で、①氷の圧力が下がるにつれて、マントル深部でより多くのマグマが形成されるようになる②新しいマグマの噴出口が、近辺の上部に形成される可能性が高まる③また既存のマグマだまりの上部の地殻形成を変化させる、といった影響を与える。これが将来的に火山噴火の頻度や規模の増大につながる可能性がある。
今、レイキャネス半島やグリンダヴィークで起きている火山活動は、氷河近辺で起きているわけではなく、氷河融解の影響は受けていないと考えられているが、アイスランド全体では噴火する可能性のある活火山が32あり、その多くは氷河の下やその近辺に位置する。
『奈落に落ちるまでの8段階(Åtta steg mot avgrunden 未邦訳)』の本で、このアイスランドの火山噴火のこと書いてあったかどうか覚えてないのは、他にも恐ろしいことがたくさん書かれていたからだろうか?