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冬のスウェーデン:室内温度が20度以下なら家賃減額してもらえるかも

スウェーデンの冬は日照時間が短くて暗いのは嫌だが、室内は常に暖かいので大半の日本の人が想像するよりもずいぶん快適だと思う。うちのルンドのアパートより京都の実家の方が冷えている。

集中暖房システムでうちのアパートは常に22度くらいとホクホクと暖かかったのだけど、10年くらい前に経費節約のためにシステムが変更され、それからは最高でも20度くらい。それでも十分暖かい。

年明けから続いている冷え込みは、今週は暖かくなって雪も溶けるのかと思っていたら昨日の朝はまた新雪が積もりそして今、火曜日の朝の外気温はマイナス10度。今週もこのスウェーデン南部でもかなり寒くなるようだ。

ダーゲンス・ニュヘテルが昨日記事にしていたのは、スウェーデンの公衆衛生庁は室内温度は最低20度であるべきというガイドラインを策定しており、あなたがもしも賃貸住宅に住んでいて大家が対応してくれない場合は、家賃減額を求めることができるだろうという弁護士の見解だ。

これはスウェーデンの集合住宅の暖房システムはほとんどが集中暖房であるという基本の上に成り立っているが、アパートの大家や管理組合は快適な住環境を提供する必要があるという。大家に連絡しても改善されない場合は、室内の温度計の写真などをとっておき、寒い日が続いていたということが証明できるようにしておくとよいというのが弁護士のススメだ。

大家がいつまでも対応してくれない場合は、住んでいる自治体の環境課に連絡し室内の寒さを測定してもらうという手段に訴えることもできる。これらの方法を教えてくれている弁護士は全国借家人組合の顧問弁護士で、どれほど家賃が戻ってくるかはケースバイケースだが、既にいくつもそうして家賃が戻ってきた事例があるのは心強い。

そう言えば暑かった夏にスタートアップのプレハブのオフィスで働いていた時室内の温度が26度になって(当然冷房などない)「これは労働環境基準に反している」と、みんなオフィスを後にして泳ぎにいったような日があったことを思い出した。こちらも確か労働環境庁がガイドラインをだしているはず。室内環境の快適さの幅は下が20度なら上は25度くらいのようですな。

アパートが寒い場合は家賃減額を求めることができるかも(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2023