ゴールドマン・サックスとマッキンゼーの分析によれば、知的労働者の仕事の約3分の1から3分の2は、この先AIに取って代わられる可能性があるという文章で始まる記事は、かつて溶接工や倉庫の作業員の仕事がロボットに取って代わられたよりも、このシフトはもっと速いスピードで起こるだろうという意見に言及し、最近24人のグラフィックアーティストとゲームの世界構築担当者を解雇したヨーテボリのゲーム会社Mindarkの例を紹介している。
MindarkのCEOは、社員を解雇することは厳しい決断だったが、これからの社の戦略としてAIの飛躍的な発展に適応することを中心にして業務の効率化を行うことにしたという。今回の決断を漁業に例えると、これまで一本釣りの漁師を雇っていた会社がトロール船の発明により一本釣り漁師を雇用について見直したということだと説明する。
ヨーテボリで働いていたが今回解雇されたことで自国のアメリカに帰らなければいけなくなったジェシカさんは「ショックで、AIに取って代わられたような気分だ」とインタビューに答えていた。
この傾向についてSVTは、MITのダロン・アセモグル教授にも取材していて彼はAIは根本的な技術のシフトを意味し、経済システム全体に大きな影響を持つという。そしてAIはオフィスワーカーの生産性を向上させ、彼らが新しい仕事をこなせるために「労働者に優しい」使い方ができる可能性を秘めたものであるが、人々にパワーを与えるのではなく、人々を取って代わるために使われるだろうことも指摘する。(アセモグル教授の新著も日本語に翻訳されている)
これにより、デヴィッド・グレーバーが指摘したブルシット・ジョブはなくなり、それ自体はいいことかもしれないが、今その仕事に従事している大量の知的労働者がこれから何をするかだな。
私も私の仕事は、AIを導入すればすごく効率化できるであろうことはわかっているし上司に提案したこともある。会社としては今のところ人間にやってもらったほうがよいと考えているようだけど、ま、そのうち今やっている仕事の大半は効率化できそう、いや、されてしまいそうである。