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湖の氷が語る気候変動

スウェーデン中部に位置し、南北135キロメートルに細長く伸びるヴェッテン湖はスウェーデンで二番目に大きい湖だが、気候温暖化で氷で覆われることが減ってきている。

水深のあるヴェッテン湖が隅々まで氷で覆われ、北から南までをスケートで移動する「ザ・グレートツアー」ができた最後の年は2011年で、その後はツアーが実現できるだけの氷にはなってこなかった。今年は比較的寒い日が続いており、うまくいくとグレートツアーが可能となるかもしれないとの期待がかかっている。

スウェーデン気象庁の解説者によると、ヴェッテン湖は1960年代から1980年代にかけては1年のうち約3,5ヶ月は氷に覆われていたが、この30年でその日数は約1ヶ月も減り、今では2.5ヶ月に。このまま温暖化が進むと、後70、80年ほどでヴェッテンは氷のない湖になることも予想される。

スウェーデンの南部のスコーネ地方では、既に氷がはらなくなった湖も増えている。スコーネでは年末から続いた寒さで長く地表を雪が覆っていたが、これが先週一気に溶け、多くの場所で洪水が起こっている。

冬至から一ヶ月以上経って日はずいぶん長くなってきたが、寒さはこれからが本番。今年の冬は、そしてウインタースポーツはどのようになっていくのだろう。

アイススケートの不穏な未来・気温温暖化で暖かくなる冬(SVT)

リング湖の水位がさらに上昇・家を救おうとするトードさん(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023