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15万人の手術待ち

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「スウェーデンでは医療体制がこわくて、おちおち病気にはなれない」と日本の方に話すと驚かれる。多くの人は、なんとなく「スウェーデンは医療や福祉が充実している」と思ってくれているので、私の話はまったくそのイメージにそぐわない。

世界最高レベルの医療体制と高い技術の医療従事者を誇り、この国では大金を積まなくても誰もが高度な医療を受けることのできる機会が提供されているのはたしかに素晴らしい。でもそれは、あなたの病気が医療優先順位の勝負で勝ち進んだ場合だけだ。

大きなお互い様」方式で国を運営しているスウェーデンではどの社会事業においても予算やリソースに限りがあり、それゆえに対応できることにも限界があり、優先される人とされない人がでてくる。

そして、今コロナの状況下で、そんな優先順位競争を勝ち抜いて(もしくは長い長い列に驚くほど長期間並んで待ち続けた結果)予定されていた44000人の手術が延期されている。

延期された手術以外にも、まだ日程は決まっていなかったが手術の必要があると登録されている人はス、ウェーデン全体で心臓の手術から股関節の不具合に関するものまで、合計すると15万人に及ぶ。

これは、スウェーデンで病人がさらに増えるという結果に結びつくだろうと、スウェーデンの手術の統計機関であるSPOR(Svenskt Perioerativt Register)の責任者である上級医師のグンナー・エンルンドは話している。

手術が延期された人は、待っている間に病状が悪化するリクスに加え、不安で精神状態が悪くなるなどの影響もうける。手術が延期された人は落ち込んだり、心拍数が上がるだけではなく、手術を受けた後の回復にかかる時間も長くなるという研究結果もある。

手術待ちの人の列は、2011年では9万1000人レベルであったものが、近年増加を続けコロナ堝の勃発前で11万3000人になっていた。そして今は15万人7000人まで膨らんでいる。

この先もコロナ感染が、さらにどのように医療体制を圧迫していくのかはわからないが、エンルンドは手術待ちの長い列の状況改善には思い切った打開案が必要だと見ており、昨日はスウェーデンの医師会も政府に状況改善のための特別対策の必要を訴えている。

状況改善の必要性は待ったなしの状況だが、これは簡単に解決する問題でもない。

今、幸いにも健康な私は、ずっとその状態を保っていけるよう努力します。

記録的な手術への待ち時間「問題は甚大」

医師会会長「国全体で統合された手術待ち優先リストを考えるべきでは」