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不満な顧客はSNSで企業を変える

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最近、日本の友人と商品を買うと貰うおまけや景品について話す機会があったのだが、こんな時代(?)になってもノベルティが盛んな日本と比べて、こちらではモノを買ってもほとんどおまけのようなものはついてこない。

一方、買い物をするとそのレベルに合わせてポイントが勝手にたまって、50クローナや100クローナなどの使えるボーナスチェック(といってもデジタルだが)がもらえる顧客ロイヤリティプログラムは盛んだ。

スーパーや薬局、衣料チェーンまでさまざまな企業が行っていて、最近はどこも顧客管理をIDカード(パーソナルナンバー)で行っているが、客側も平気なので結構浸透している。

そんな中、つい先ごろスウェーデン最大のスーパーチェーンであるICAがそのボーナスプログラムの枠組みを変更しようとしたところ、顧客側から不満が爆発! 怒った顧客はSNSで署名を集め、ICAは新プログラム(Stammis! ”常連さん”プログラム)発表早々、その中身を変更することを余儀なくされた。

具体的には、これまではポイントは一定の値まで貯めた時点でボーナスチェックに変更でき消滅しなかったのに、今後は毎月一定額買い物をしないともらえない(毎月頭にはゼロに戻る)ようになった。

顧客からの強い抵抗にあい、ICAは毎月ポイントがゼロに戻る仕組みは変えなかったが、ボーナスチェックがもらえる限度を毎月2000クローナ(約23,000円)から、1000クローナに引き下げた。SNSの機動力で、この新プログラムの発表から顧客側からの反対運動、そして変更までの決定がとても早かった。

Stammis! プログラムは本日2月1日から実施され、それを記念して全国各地のICAでは今日の午後ケーキが振る舞われるということなので、みなさん、今日の午後はICAに行ってみてはいががでしょうか? (それこそ食べ物という景品(?)に釣られてる?)

ICAが新ボーナスプログラムの適応額を変更

© Hiromi Blomberg 2023