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アルゴリズムで作られたデザインとアートの大成功

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消費者がどんなものを求めているかをアルゴリズムで分析し、それに合わせたポスターなどのインテリアやアート作品を販売し、世界中で成功しているスウェーデンの会社がある。

Netflixからインスピレーションを得たと語るのは、このDesenio社のCEOのフレドリック・パルムさん。Desenioは今、35ヶ国を超える国でポスターを販売しており、昨年の売上高は10億クローナ(約135億円)を超えた。

パルムさんが参考にしたNetflixの手法とは、視聴者のデータを分析して人々の好きなキャラクターやストーリーを洗い出し、それに基づいて新しいテレビシリーズを制作し提供するというものだ。

Desenioでは、市場を細かいレベルまで分析するアルゴリズムでトレンドを読み取る独自のツールを使って、デザインを行っている。例えば今はベージュ系のボタニカル・フローラが好まれていることがわかったら、デザイナーはそのジャンルで新しいモチーフを作成してポスターをつくるといった具合だ。

北欧では質素でスタイリッシュ、イギリスではカラフルなもの、ドイツはロマンティックでフローラルなものが好まれるという、私たちが漠然ともっていそうな理解(?)を裏付ける発言もパルムさんはしている。

同様の手法は、例えばファストファッション業界ではそれがなくてはビジネスにならないくらい使われてきただろう。データで作られたものを提供されるというこのニュースにちょっと抵抗があるとすれば、それはやはり「アート」の領域に踏み込んでいるからだろうか? これって「ファストアート」とかの、呼称がつくのか?まあ、気候温暖化への影響はファスト・ファッションよりはぐんと少なそうですが

アルゴリズムで作られたデザインで成功・発想はNetflixから(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023