担当領域の問題を理解する能力もないくせに、政権に近いという理由だけで「大臣」になった者に、その資格はない。……、いや、日本の大臣たちの話ではなく😅、今スウェーデンでニュースになっているのは、文化・スポーツ、民主主義担当大臣のアマンダ・リンド。
スウェーデンのエンタメ界の重鎮、俳優で作家のヨナス・ガルデルが「文化を理解する能力もないくせに、大臣を早くやめろ」と激しい批判をメディアで展開するなど、リンドの周辺が騒がしい。
背景にあるのは、コロナ禍のごくごく初めに決められた「50人以上の集会は禁止」という規則。秋口に差し掛かり、感染拡大状況が今、一時的だとしても落ち着いている現状でもこのきまりに変更はない。
そして、コンサートや演劇、フットボール観戦など多くの人が集まるイベントはまだ開催できない一方で、大きなレストランなどでは三々五々に人が集まり全体で100人程度が同じレストランで食事をすることような状況は起こっている。大きなショッピングセンターにも流動的であるにしろ、同じ建物の中に多くの人が集まってくる。
前述のガルデルの批判は、50人以上の規則がエンタメ界には特に厳しく適応されており、飲食や他の業界では規則が曖昧だという点。またエンタメ界でも一律にすべて禁止するのでなく文化的な催しを開催していくいい方法はあるだろう、リンドは政権の中でエンタメ界の利益を代表して政策を勝ち取ってくることができておらず、大臣の資格はない、と声を上げる。
少し振り返ってみると、リンドへの批判はコロナ以降突然始まったものではなく、その就任時にも、連立政権の環境党が「もらった」大臣枠だとして揶揄されていた。よって、これも顕在していた問題(?不満?)がコロナではっきりと表面にでてきた例の一つか。
私は彼女が能力的に大臣の資格があるのかないのかは判断できないけど「(批判があっても)私は大臣はやめません。私の文化、スポーツ担当大臣としての役割はこれまで以上に重要」と一歩も引かないリンドの態度は、十分「大臣の器」かな?
画像・ Henrik Montgomery/TT (関係ないけどこのアマンダ・リンドのブラウスが素敵だわー)