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パンデミックで辛い摂食障害の子どもたち

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コロナ禍の影響もあるのか? 今、摂食障害に悩む若い人たちが増え続けており、その状況も深刻化していることをSVTが伝えている。

ヨーテボリのサルグレンスカ大学病院では、摂食障害で治療をうける患者が増え続けている。ただし、これはコロナ禍で始まったわけではなく、近年顕著な傾向なのでコロナの影響のみによるものと決めつけるのことはできないとも、病院の担当部長のアンネリーネ・ソルベリは話す。

ただし、自宅にいることを強いられる今の状況では、気を紛らわすことが難しくどうしても焦点が自分自身に向きがちで、摂食障害の患者には厳しい状況となっているそうだ。

治療の中では摂食障害に悩む子どもの両親に向けたサポートプログラムも大きな役割を担っているそうだが、コロナ禍ではそれもリモートに切り替えられこれまでとは勝手が違う。しかし逆に今はリモートワークで両親とも家にいるようなことも多いので、それが状況改善によい影響を与える場合も、なくはないようだ。

子ども、特に若い女性の摂食障害の話はスウェーデンに住む私にはとても身近なものとしてある。友人の子どもたちが中学生になった頃に、あちらこちらで、いわゆる拒食症、神経性食欲不振症の傾向のある女の子たちの話を聞くようになった。それまでにビクトリア皇太子が自身の摂食障害を克服した話も聞いていた。

でもこれがどれほど大変な病気で、壮絶な戦いを患者とその家族に強いるものであるかを知ったのは、日本でも『グレタ たったひとりのストライキ』というタイトルで発売されている、グレタ・トゥーンベリと家族の共著で、主にグレタが学校ストライキをする前の軌跡を追った本の中だ。

私はこの本を彼女の母親で著名なオペラ歌手、マレーナ・エルンマンが朗読するオーディオブックで聞いたのだが、その戦いの壮絶さに息を飲んだ。小さな女の子が食べることができなくなると、それは本当に生きるか死ぬかの問題となっていく。最近公開された映画『I am Greta』の中でも、グレタの父親が、ちゃんと食べろと口うるさく言うシーンがでてきたことも記憶に新しい。

今週からスウェーデンは中学校の多くもリモート学習になり、さらに考え方が内向きになる子どもたちも増えるかもしれない。拒食症はよく、一人ですごす時間が多くなる、家族と一緒に食事をしない、という兆候から始まるそうだ。この年代の特に女の子のいる家庭では、みんなで一緒にとる食事にいつもより注意を払うとよい影響があるそうです。

サルグレンスカ大学病院・パンデミックで摂食障害の患者が辛い状況に

© Hiromi Blomberg 2021