担当政権なしで予算確定
9月頭の選挙から100日。だが誰が政権を担当するかは先週行われた国会での2度めの首相選出投票でも決まらなかった。
そんな中でも来年度の予算は、その実施の担当政府の決定なしに採択され、穏健党とキリスト民主党が提出した大枠に沿った形となった。
一夜にしてガラッと変わる施策
担当政権が変わると政策がガラッと変わるのはアメリカでもスウェーデンでも同じ。今回はこれまでの中道左派政権がすすめていた環境・エネルギー政策と、社会における平等化の推進に関する施策に大きな変更があった。
補助金をあてにして買ったソーラーパネルは?
環境、気候変動に関する予算は半減されることになった。
前政権下では太陽光発電システム、ソーラーパネルを自宅に設置した場合に補助金を約束されていたが、この支払が不確実になりそうだ。管轄省庁のエネルギー庁では、補助金がでると行政から回答をもらうまではそれをあてにしたソーラーパネルの購入はしないようにといっている。
現時点でも1万件以上の申請が出されており、今回決定された予算ではこの人たちすべてに補助金が降りるだけでも2年近くかかってしまうかもしれないという試算だ。
今年できた省庁が早くも閉鎖される
今年新しく新設された男女平等庁も、早くも来年いっぱいで閉鎖されることが決まった。この機関は、他の省庁に社会の平等に関して助言するという使命の他、女性に対する暴力や人身売買に関する問題も管轄していた。
今回、廃止を決定した穏健党の担当者は、社会平等庁が扱っていた問題は非常に大切だが、ひとつの機関のみが責任をもつというよりはより広範囲で深く問題解決にあたらなければいけないと判断したと述べている。
タフでなければ行きていけない
それにしても、今年ヨーテボリに新設されたこの新しい行政機関。この仕事のために、使命に燃え家族ぐるみで引っ越してきた人も多いはず。今回の決定でのその人達のガッカリ具合を思うと胸が痛む。
行政だけではなく、頻繁におこる企業のリストラや経営統合などでも自分の思い描いていた生活設計が一日にして音を立ててくずれることの多いこの国。
心も身体もタフでなければやっていけないと思うのはこんな時です。
swelog タフな心身で政策変更を受け止める – PitPa(ピトパ)