コロナ危機により世界中で様々な経済活動が減少すると、空気もきれいになって気候危機にもいい影響を与えるのかとなんとなく思っていたら、答えは逆だった。
大気汚染、空気中の微粒子などが減ると空気はより温まってしまい、直接的な結果として地球の気温は上がってしまうのだそうだ。「きれいな空気=気候危機回避」と結びつけてしまう自分の単純な思考回路にあきれる。
とはいっても、きれいになった空気による気温上昇への影響はそれほど大きくはない。世界の気温にもっと大きな影響を与えるのはエル・ニーニョだが、今年はエル・ニーニョの活動は低いと予測されており、このまま進むと観測史上最も暖かい年となるらしい。既に1月は観測史上もっとも暖かい1月となっており、その傾向は2月、3月に入っても変わることはなかった。
ストックホルム環境研究所の元所長のヨハン・キュイレンステルナは「2020年の気温だけを取り上げて、最も暖かい年であったとかないとか指摘することにあまり意味はない。それよりも気温上昇の傾向が続いているがどうかが気候温暖化問題の鍵をにぎる。そして、その傾向は(もう)はっきりしている」とコメントしている。
コロナ危機によりもちろん温暖化効果ガスの排出量も減っているだろうが、こちらの影響は数ヶ月というような短期間ですぐに反映されるものではなく、もっと長期的に取り組みを続けることが必要だ。
そういえばアースデーにノーベル賞博物館のアレンジで、グレタ・トゥーンベリとヨハン・ロックウェルが対談していた。観ようと思ってまだ時間がとれていないので、忘れないためにこちらにリンクを貼っておこう!
Greta Thunberg in conversation with Johan Rockström. #EarthDay50