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コロナ特番でわかったこと

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昨夜8時から放送されたスウェーデンの公共放送SVTの新型コロナウイルスの特番は、自宅療養する感染患者の家からの生中継で始まった。

イタリアへのスキー旅行からの帰途で初期症状を自覚したシェルさんは、帰宅後すぐに医療機関窓口に連絡。それからは高熱やなどインフルエンザに似た症状に苦しんだものの自宅での療養を続け、今はおさまりつつあると話していた。

患者数が爆発的にではないが拡大し続けるスウェーデンで、今みんなが恐れるのは感染してしまうこと。感染してしまった後のことについては、初期に中国からのニュースで集中治療室で手当を受けている人の映像が流されていたの覚えているくらいで、私などはそれ以上あまり考えたことはなかった。

が、この番組で自宅療養する患者が自ら話す症状と回復の過程をきくことで、これまで見えていなかった「敵」の正体が少し見えたようで、私は少し不安な気持ちが消えた。

感染すると重篤な状態に陥りやすいことがわかっている高齢者を除いては、スウェーデンではほとんどの人は感染しても通常の風邪やインフルエンザにかかった時と同様に、自宅で症状が収まるまで療養することになる。

感染はこれからも拡大する見込みだし、高齢の感染者のためにも医療機関へは無駄な負荷をかけてはいけない。

そのためにも、少しでも自身の感染を疑う人は自宅で待機し、医療機関に連絡するように、と数人の専門家が繰り返し述べていた。あと今、みんなができることは手洗いの徹底くらいだ。

番組では他にも中国から届いたネットショップの商品や、イタリアから輸入された野菜や果物で感染するか?(答え・しない) といった質問から、急落した株価にどう対処するべきか(答え・5年もすれば回復するだろうからそのままおいておこう)、など視聴者からの質問にどんどんエキスパートが回答。これで不安が解消された人も多いのでは。

ただし、これからも刻々と事態は変化していくだろうし、その事態への対処方法も変化していくだろう。これからも感染を避けるためには公衆衛生庁(Folkhälsomyndigheten)のガイドラインにしっかりと耳を傾けよう。現時点でわかっていることがすべて詰まった昨夜の番組は、こちらから視聴できます。

SVTコロナウイルス特別番組

© Hiromi Blomberg 2023