swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

コロナ世代の高学歴で、影に隠れる若年層失業率

f:id:hiromi_blomberg:20210507063235j:plain

スウェーデンで2020年の初夏に高校を卒業した「コロナ世代(coronakullen・coronastudenter)」と名付けられた若者たちは、卒業後に仕事を見つけることが難しく、総合大学や専門単科大学で学業を続ける人が多かったことが、統計結果からも顕著に現れた。

2020年の秋の新学期では、すべての年齢層で大学で学ぶ人が増加したが、この傾向は特に19歳の人たちの間で顕著で、この年齢の出願数は2019年に比較して28%増加した。

昨年、この世代の人たちが高校を卒業した際には、若者が最初に仕事として選ぶサービス業界や観光業界がコロナ禍で壊滅的になり、仕事を見つけることができない人が続出。若年層での雇用サービス庁への失業の登録は一時的に一気に増大した。しかし、大学の秋学期が始める頃には、失業者として職を探し続けるよりも学業を続けることを選んだ人が増えたようで、この年齢層での求職の登録者数は落ち着きを見せた。

高等教育機関で学びたかったというよりも、他に道がなかったから進学を選んだという学生たちをうんだのは、もちろん大学などの授業料は無料であるという国のシステムに違いない。

こんな風に呼ばれたくはなかっただろうけど「コロナ世代」はどこへ行く? 思わず、「就職氷河期世代」って言葉を連想しましたょ。

多くの若者が高等教育へ進むことを選んだ(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023