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コロナと隣国。ノルウェーからの「コロナ恥」差別

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「ノルウェーで今起こっている事態に心を痛めている」と、昨日スウェーデン公共ラジオのインタビューに答えたのはノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相。

コロナ禍の今、ノルウェーに住むスウェーデン人や毎日ノルウェーに通勤しているスウェーデン人に向けられている冷たい視線や、彼らが感じている疎外感を憂慮した発言だ。

これまでスウェーデンのニュースを見ているかぎりでは知らなかったが、ノルウェーでは「Coronaskam(コロナ恥)」という言葉が使われているらしい。私も春には「スウェーデンから送られてくる荷物には触りたくないです」というコメントを、日本からこのブログにいただいたことがあるのを思い出した。気持ちはわかるし、私もスコーネで感染があまり広がってなかった時には「デンマークの人たちスウェーデンに文句いうならスコーネに遊びにこないで」と思っていたのでお互い様な感じか……

なんだか少し辛くなったので、コロナと隣国に関する別のタイプのニュースを紹介すると、今スウェーデンで急速に増えているため追いついていないPCR検査をドイツやデンマークの検査機関で実施してもらう計画があるそうだ。

検査したい人のサンプルを次々に採ることはできても、検査結果を出すラボのキャパが追いつかず、9日には検査実施を抑制するような方向にも動いた。それをなんとか解消するために余裕のある隣国でお世話になろうとする動きがこれだ。ご親切には深々と頭を下げて礼を申し上げます。

また、PCRの検査の話をもう少しすると、春先にスウェーデンのPCR検査がなかなか増えなかったのはなぜなのかを検証する番組を昨日SVTで放送していた。うまく進んでいなかった状況を時系列で検証していく番組は見ていて正直つらいものもあったが、こういうやっかいなものにも蓋をしない姿勢が明日をよくすると信じたい。

コロナ恥で北欧間協力体制にひびのリスクあり

検査抑制解消のためPCR検査をドイツやデンマークに空輸で実施か

スウェーデンのコロナ検査状況を時系列で解説

大臣発言「検査不足が高齢者施設での感染拡大を悪化させた」

© Hiromi Blomberg 2023