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認知症と診断されたら何をする?

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ジャーナリストとしての活躍し、アクティブな年金退職者として過ごしていたヘンリック・フレンケルさんは、去年の11月、70歳で「脳の萎縮が見られこの先は認知症(アルツハイマー)が発症する。3年先か、5年、7年先かはわからないが、現在の軽い記憶障害(MCI)から進んだらまた病院にきてください」と軽度記憶障害用の薬を渡された。

フレンケルさんは「スウェーデンの病院は病気を早期発見することも、重い病気を治すことも上手だが、今の私の状態のようにほとんど症状がなく進行をなんとか食い止めたい人に対してできることはほとんどない」という。

「私はこの先、自分がコントロールをなくしていくのが心底恐ろしい。病院がなにもしてくれないのなら、自分で進行を食い止める」と決め、元ジャーナリストの手腕を生かして個人としてなにができるのか取材し、その成果をブログとポッドキャストで発表し続けている。

(フレンケルさんのブログとポッドキャストはこちらから

進行を食い止めるために行っている現在のフレンケルさんの生活は、よく言われれている「脳と体によいこと」の見本のよう。やることはシンプルでかつ誰もが知っていることだ。

週に4,5回はきちんと体を動かし、バランスのよい食事を心がけ、砂糖の摂取はやめた。眠ることも大切にして、またブログを書くことやポッドキャストなどの脳をよく使う創作活動にも力を入れている。

認知症が進行すると診断されると誰もが強い衝撃を受け落ち込むだろうが、そんな時にに今のスウェーデンの医療システムは患者の行動習慣を変えるところまで手伝えるリソースなどはまったくない。フレンケルさんの探求が、他の同様の進行段階の人の光となりますように。

70歳のヘンリックは自身の認知症についてのブログを運営

© Hiromi Blomberg 2023