swelog 今日のスウェーデンのニュース

多様化社会、環境、移民、働き方などスウェーデンのちょっと違った「ほんまかいな!」なニュースから、毎日ひとつ選んで紹介しています

新聞を聴く時代

新聞記事のオーディオブック

これは新聞社がつくるニュースポッドキャスト番組ではない。例えていうと、新聞記事のオーディオブック。

スウェーデン最大の新聞ダーゲンス・ニュヘテル (DN・Dagens Nyheter) が、デジタル版購読者に追加料金なしで始めたのは、特集記事などをそのままオーディオブックのように聴くことができるサービス。

スマホのDNのアプリを開くとLyssna(聴く)のボタンが追加されており、ここにDN Story (週末に掲載される長め読み応え(聴き応え?)ある特集記事)、DN Fakta (健康や科学に関する新情報)などのカテゴリーで音声化された記事がまとめられている。

読むか聴くかを自分でチョイス

ちょうど週末に読んだばかりの「世界で一番進化したセックス・ロボットが出荷へ」の記事もあった。このオーディオサービスなら26分で、記事全体をプロの朗読者が読み上げてくれる。聴いてみると、耳障りなOS準拠の機械読み上げとは違い、耳にここちよい。

DNは以前より、ニュースをまとめたポッドキャスト番組も通常のポッドキャストプラットフォームで広告入りで発信しているが、これではあまり他のニュースポッドキャスト番組と差別化できない。すくなくとも私は音声でニュースを聴くなら、普通にラジオ局のポッドキャストを聴いていた。

そんな通常のニュースは無料のサイトやポッドでも入手できるが、DNの読者には時間とお金をそれなりにかけた優れた特集記事を読むために、わざわざ有料で購読している人も多い。

しかし、新聞を「読む」ためにはその時間拘束されてしまうので、特集記事をオーディオブックにするというのはある意味この時代に沿った自然な流れといえよう。読者からのリクエストも多かったそうだ。

お金をかけずに差別化できる

ニューヨーク・タイムズがやっているような魅力あるポッドキャスト番組を作るには、その制作を可能にする能力を持つ人材がいるし、お金もかかる。

DNのやり方は朗読者にチームに入ってもらうだけで簡単にでき、レッドオーシャンとなりつつある通常のポッドキャスト市場で戦わずにすみ、なによりもDNの記事の価値を増幅させていくよい試みだ。

それに、なんといっても毎日8000歩歩く生活を送っている私にとって、歩きながら聴くものがなくなったときには、これからはいつでもDN Storyをチェックするだけでなにか見つかりそうなのはとても嬉しい。

DNは今後、すべての記事の機械読み上げもアプリからできるようにする予定だそうで、どんなクオリティの読み上げを提供してくれるか早くも気になっている。

DNのよりすぐりのレポート記事は音声でも (Dagens Nyheter)