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妊活アプリの個人情報漏えい

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「妊活アプリの個人情報漏えい問題」のニュース表題を見て思い出したのは、少し前のLINEの個人情報取り扱いに関する一連の報道だったが、こちらのスウェーデンの妊活アプリ報道の内容はもっと具体的で深刻だった。

スウェーデンで人気のあるいくつかの妊活アプリは、ユーザーの個人情報をユーザーの知らないところで第三者と共有しており、その中にはセックスやオーガズムのあるなしや、その他のセンシティブな健康関連個人情報が含まれていた。

ウメオ大学で教鞭をとるテレーサ・アルメイダさんがニューキャッスル大学の研究者と共同で調査したのは、30の妊活アプリの個人情報収集に関する利用規約にある内容と、実際に行われていたデータトラッキングの間の差だ。

調査対象となったアプリはすべて無料のもので、Google Playストアでは検索上位にランキングされているものだが、その大半がEUの一般データ保護規則(GDPR)の要件を満たしていなかった。

例えば、これらの妊活アプリは、個人情報の第三者へのシェアをユーザーが承認していないダウンロード直後でも、平均して約3.8のデータトラッキング・プラグラムを立ち上げていた。アプリのうち半数は100万回以上ダウンロードされている人気のアプリで、アルメイダさんは「何百万人もの人たちが、入力した自身にかかわる個人情報が自分たちが知らない間に第三者と共有されている」と警鐘を鳴らす。

これらのアプリの大半はEU圏外にある企業により開発・提供されているが、だからといってGDPRを遵守しなくてもよい理由にはならない、と憤るのはスウェーデンのデジタル化担当大臣アンデシュ・イーゲマン デジタル化担当大臣。

彼はさらに、GDPRが守られていた場合でも個人ユーザーにとっては利用規約がわかりにくく、自身の個人情報に関して何を承認した上で使っているのか、わかっている人は多くないという現状にも言及する。

利用規約、読んでます? 

私はソフトウェアなどの契約関連の仕事もしているので、個人でアプリをダウンロードする時もわりあい利用規約を読んでいるほうだとは思うが、それでも多くの場合は面倒くさくて規約の内容詳細よりも、信用できそうな会社かどうかで判断をしてしまう傾向がある。でもちゃんと読むと、結構おそろしいことが書いてあるんですよ〜😱 (書いてあるだけまし、とも言えるのか?)

今回の報道も、この研究者たちが材料として採用したのはたまたま妊活アプリだっただけで、ほかの婚活や就活アプリなどでもきっと同じような状況だと推測します。

昨日『つながり過ぎた世界の先に』というタイトルの本をみかけてから気になっているのだが、こちらのニュースは「(便利さと引き換えに)あけすけになり過ぎた世界の先に」という感じだろうか。しかし、また、日本から買って持ち帰りたい本が増えてしまい、困ったな。全部スーツケースに入るのだろうか?

妊活アプリからユーザーのセンシティブな個人情報が漏洩(SVT)

デジタル化担当大臣コメント「まったく容認できない。法律を守っていないのだから」(SVT)

© Hiromi Blomberg 2021