飛行機利用の二酸化炭素排出量への影響の高さ
気候変動への影響がこれほど取り沙汰されていても、スウェーデン人の飛行機による移動は回数も距離もいまのところ伸び続けている。
平均的なスウェーデン人の二酸化炭素排出量の約10分の1は飛行機での移動によるもので、これは自家用車の利用からの影響と同じレベルだ。車での移動と違って毎日飛行機に乗っている人はそういないだろうから、飛行機の利用一回あたりの二酸化炭素の排出量はそれだけ大きいということだ。
タイへなど長距離の休暇旅行の影響
飛行機利用の約5分の1が出張など仕事によるもので、それ以外は休暇旅行など仕事以外の利用によるものと見られている。
自然保護庁の依頼でヨーテボリのシャルマース工科大学がまとめた調査では、スウェーデン人一人あたりの航空機利用による二酸化炭素排出量は、世界の平均と比べて約5倍の、一人あたり1.1トンという数字が浮かび上がった。寒い冬には温かいタイで休暇を過ごす人も多いこの国のバケーション事情が反映されているのだろう。
1990年と比べるとスウェーデン人の飛行機での移動距離は倍増したが、燃料使用の効率化などにより二酸化炭素排出総量は移動距離の増加にもかかわらず、2000年以降は同じレベルでとどまり上昇していない。
「まだ飛行機で旅行してるなんて!」
現在の気候変動緩和の目標(2℃目標)を達成するためには、飛行機による移動の習慣をラディカルに変える必要がある。
今年はすでにもう4回も日本へ飛行機で往復してしまった私も、働き方と暮らし方を本当に変える時がやってきたようだ。まだ飛行機で旅行してるなんてなんてかっこ悪い、という意識に自分でもっていかなくては。