ストックホルムへ転入する人よりも転出する人が多い、という傾向がはっきりしてきた。
広域ストックホルムに転入する人は長らく転出者よりも多かったが、2018年にその数字が反転。2019年もその傾向が強まっていることが中央統計局の数字から読み取れる。(ただし海外からの流入や、出産により全体人口は増加している)
統計をもう少し詳しくみていくと、転出者には子供と30代以上の大人が多いことから、子供のいる家族がストックホルムを離れていることが推測される。また転出者には高学歴者が圧倒的に目立つそうだ。
ウメオ大学で人文地理学を研究するエッマ・ルンドホルムさんによると、高学歴者に引っ越す人が多い要因はいくつかある。一つは大学での勉強のためなどで、すでに一回地元を離れた経験が持つ人が多いこと。
また高学歴者の中でも、転出者には行政機関で働く人が多く、これには医者、看護師(県)、学校の先生(市町村)など、場所が変わってもどこでも仕事が見つけやすい人が多いという理由、さらには行政職員の給与は私企業で働く人達の給与より低いことから、都心では給与で手の届く住宅を見つけることができないのではないかと分析されている。
ストックホルムの住宅は高いし、さらには現在ストックホルムの大きなアパートメントには高齢者が1人で住んでいることも多いそうだ。これから世代が変わっていくとどうなっていくだろうか?