スウェーデンでは人が亡くなった後になんの儀式もしないケースが増えている。10年前には2%あたりだったその率は昨年、2018年にはそれまでの4倍の約8%まで伸びた。ストックホルムなどの都会ではその率は約10%で10人に1人の遺灰は火葬場からのそのままお墓に向かう。
日本でも大きなお葬式ではなく、親近者のみで葬儀を行うことが増えているように思うが、いずれの形の葬儀も行わないケースは珍しいのではないだろうか?
このような全国的な統計が出ること自体、スウェーデンは世界的にもユニークだろう。
また、葬儀を行わないことをこれほど多くの人が選ぶのは(もちろん親族がいないなどの理由も人もいるだろうが)、スウェーデン人が個人主義的で、慣習やまわりの意見に左右されず、自分がいいと思ったことを躊躇なく選ぶという傾向にあると、スウェーデン全国葬儀社協会では分析している。
スウェーデンにはミンネスルンド(追憶の杜、の意味)といって、お墓をつくらず遺灰をまくかたちの合同埋葬がある。
下にリンクをはったニュースクリップでは、森のようなミンネスルンドで、大型の粉ふるい器のようなもので遺灰をまいているところが紹介されている。
去年義理の父がなくなった時に「この灰壺は生物分解されます」と説明されたものを選んで、いい感じだな、と思ったけれど、このような形で森に灰がまかれるのはもっと自然にかえる感じが強い。
ルンドのミンネスルンドはこんなすてきな森じゃないでしょうが、でも私もこの灰まき方式でお願いしよう! と、ここに書いておきましたからね、後ははよろしく!
【追記】
善積京子さんという方が書かれた「スウェーデンの葬送と高齢者福祉」がまとめられたサイトを見つけましたのでリンクを張っておきます。おそらく20年くらい前に書かれたものではないかという気がしますが、ミンネスルンドの歴史が日本語で詳しく書かれています。