昨日の金曜日、久しぶりのグレタ・トゥーンベリのニュースをヨックモックからきくとは思っていなかったのでなんだか嬉しかった。
日本人にもお菓子やさんの名前で馴染みのある北極圏にあるサーミ文化の中心地、ヨックモックでグレタが訴えたのは、気候変化の影響がこのような地球の局地でもっとも激しく起こっているということ。厳しい自然の中でトナカイとともに生きてきたサーミの人たちにとって、自然環境が変わってしまうことは生死に関わる問題だ。
(サーミとトナカイに関しては下記のNYTの記事がよくまとまっている)
毎年2月6日はサーミ・ナショナルデーで、この木曜日はルンドの映画館でも2014年のドキュメンタリー映画『Jojk(ヨイク)』が上映された。サーミの伝統的な即興歌唱法と説明されるJojk(でもヨイクは唄であって唄でない、と私は理解したが…)を何年もかけてフィルムに収めた素晴らしいドキュメンタリーだった。
Jojk (Juoigan) trailer from Folkets Bio on Vimeo.
サーミの人たちは、大切な人、生き物、モノ、場所にヨイクを捧げる。遠くから訪れる人があると、その人のためにヨイクをつくったりする。鮭の季節の始まりには鮭の精霊に捧げるヨイクをうたい、雪山から下ろす凍るような風にヨイクをのせる。
自然の万物のなかに神をみる日本人は、ヨイクをスウェーデン人よりも理解できるのかもしれない。私は映画館の大きなスクリーンで観ることができて、すばらしい体験だったけど、この映画はCineasternaやSF Anytimeなどのストリーミングサービスでも視聴が可能だ。機会があればぜひ。
スウェーデンのサービスが使えない人はスポティファイでJojkをどうぞ。