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世界で脅かされる報道の自由

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 今年も「国境なき記者団(Reporters without Borders)」による世界各国の「報道の自由度指数」が発表された。ジャーナリストが自由に情報を入手、そして入手した情報を発表することを妨げるものを数値化し表すこのインデックスからは、報道をめぐる状況は2020年も劇的に悪化したことがわかる。

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今世界で、ジャーナリストがよい状況で活動できている「ホワイト」の国は12ヶ国のみ。これは報道の自由度指数の発表が始まった2013年以来の低い数字だ。ホワイトからはずれ、ランキングを落としたのはドイツとエストニアで、ドイツの順位が下がったのは、この1年で数十人にものぼるジャーナリストが、過激派や陰謀論を支持する人たちに襲撃されたためだった。

新型コロナウイルス、そして大統領選挙のあったアメリカは、ジャーナリストへの攻撃や逮捕が記録的に多かったものの、順位は一つ下がった44位で自由度は「十分ある」イエロー・カテゴリーにとどまった。

状況が深刻なのは、例えばブラジルで、Covid-19の感染拡大を逆手にとった権力側がジャーナリストを投獄したり脅したりといったことが頻発し、また大統領が正しくない医療情報を拡散するなどの1年だった。

ブラジルのランキングは、対象の世界180ヶ国中111位で、自由度が「脅かされている」赤色カテゴリー。同カテゴリーにはインド(142位)、メキシコ(143位)、ロシア(150位)がある。地図上で真っ黒に塗られている「自由度がない」国は、例えば中国(177位)北朝鮮(179位)である。

今年もランキングの1位はノルウェー。またスウェーデンはパンデミックに際し、政府が報道界への補助金などの支援を行ったため、2019年から順位を1つあげて3位となった。2位はフィンランド、また4位は昨年からスウェーデンと順位を入れ替えただけのデンマークと、北欧諸国では報道はあるべき形で機能しているようだ。

そして、日本は今回の発表でも自由度に「問題あり」のオレンジカテゴリーで、順位も1つ下げて67位。 これまでと同様に記者クラブや、政権批判をするジャーナリストへの例えばSNS上での誹謗中傷、嫌がらせ、そして特定秘密法への言及に加え、新しくなった菅政権も報道の自由のためになんの策もとっていないことを指摘している。

67位って、結構深刻ですよ。

国境なき記者団「報道の自由がこれほど脅かされたことはなかった」

© Hiromi Blomberg 2021