swelog ニュースで語るスウェーデン

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高齢者は一人でゆったり暮らしたい

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私がここ数年気になっているのは、若い時のひとり暮らしは楽しかったけど高齢者になって(かつ異国(!)で!)一人で暮らすのは寂しいのではないか、ということだ。私達には子供いないし、夫の方が若いけど統計を見る限りでは私の方が長生きしそうである。

ところが、スウェーデンの周りの高齢者を見ていると、もともとひとり暮らしだった人はもとより、伴侶に先立たれた人も長年住み慣れた家でできるだけ長い期間一人で暮らすことに価値を置く人が多いように思う。

18年間住んでいる今の集合住宅に引っ越してきた時、お隣は当時70歳くらいだったエルザとその旦那さんだった。年月の流れのなかで、エルザの旦那さんは亡くなり、さみしいねー、とか私が勝手に思っている間に、エルザにはボーイフレンドができて、そのうちその彼とサンボ(事実婚)として一緒に住み始めた。

そしてそのサンボさんも数年後お亡くなりになり、その後はエルザ自身が今から1年半ほど前に他界するほぼ直前まで、彼女はヘルパーさんの力を借りて一人で暮らしていた。

最後の方はルンド市から派遣されるヘルパーさんがかなり頻繁に出入りしていたので、なんだか慌ただしいなーと思っていた。

今日取り上げたニュースは、自宅で暮らしている高齢者に薬を服用してもらうために、ヘルパーが自宅を訪問するのではなく「お薬ロボット」を使ってもらうプロジェクトをはじめたアルベスタ市の話。

ロボットがどのように動くのかはリンク先のビデオで確認できるが、要は時間になるとアナウンスが流れ薬が服用する分だけ出てくる。このロボットの使用には一家庭あたりひと月2000クローナ(約24,000円)かかるらしいが、服用する薬の種類や使用量に関する人為的過失を減らし、アルベスタ市としてはヘルパーを派遣するより費用の削減にもなるそうだ。

なによりロボットを使っている94歳のアスラングさんが「人がゴチャゴチャ出たり入ったりしないでいいわ」と言っているので、いい方法なのかもしれない。

私が一人で自宅で暮らす頃には(まだ決まったわけではないけど、心の準備中😅)、もっといろいろなロボットができていて、寂しいどころの話ではなくなってるかもしれない。

94歳のアスラングは台所にロボットがある「家の中を人に走り回られたくないわ」

 

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今週はswelog weekendも夏休み☀️

先週末の日本の選挙の投票率の結果には、またまた残念な気持ちでいっぱいになりましたが、こちらのライティングゼミの課題で書いたようなことを私も地道にやっていこうと思います。週末お時間があれば、こちらの作文もぜひどうぞ。

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© Hiromi Blomberg 2023