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市役所で働くロボットたち

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私の住んでいるルンド市ではロボットが働いている。そう、市役所にいくとドラえもんに似たロボットが受付にいて「あなたの今日のご用はなんですか?」と聞いてくれる……

わけはなくて、デジタル化が進んでいるスウェーデンで、私は20年住んでいてもそもそも市役所にいったことがない。

ルンド市が今後大々的に導入していくロボットは学校、福祉、図書館といった領域で事務的な処理を行う自動化エンジンのことを指す。

現在までに高齢者の安心アラームの受注と発送の処理や、児童の通学バスへの申込みの処理など157のロボットによる自動化が可能な領域があげられており、そのうちの15領域でこの秋か運用が始まる予定だ。

他にも今年から自動化エンジンでの運用が始まるものには、幼稚園への入園の申込みがある。ネットでの申し込みから内容の選別そして結果のお知らせまで、そのすべてのプロセスをロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)と呼ばれる技術が行う予定だ。

これまでマニュアル運用で必要だった多くの時間がこれにより削減できるわけだが、ルンド市では職員を減らす予定はなく、削減できた時間で人間にしかできない仕事をしてもらうとしている。ルンド市では2022年までに新規で5500人を採用する必要があるとの計算で、ロボット運用を加速することで、この状況にも対応しようとしている。

選別作業を自動化すると速いし、間違いや不正などは減るけれど、選別のために使ったそもそものアルゴリズムがおかしいと、下記のような悲劇も起こる。ルンド市の運用が成功することを祈ります。

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© Hiromi Blomberg 2023