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失業者を減らす理由をはっきりさせる

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スコーネの中堅都市ランスクローナでは、長期間に渡って失業中の20歳〜25歳の若者に職探しのためのパーソナルコーチをつけることで、この年代の失業率を半減させることに成功しました。

2017年の時点で対象年齢の間で17%だった失業率が、この2年間で8%へと減るという目覚ましい効果。

日本のハローワークにあたる雇用サービス局とランスクローナ市が共同で実施中のこのプロジェクトは、失業中の若者にこれから先どうしたいかのプランをパーソナルコーチと一緒に作成し、そのプランに近づけるように仕事、もしくはさらなるスキルをつけるために勉強する道に進むなど、次の段階に進むまでコーチが一緒に伴走するというもの。

プロジェクトの担当者は、より多くの若者が職につくことで税収入が増大している直接的な効果を喜んでいます。勉強する道を選んだ人にも、その先にはさらにスキルの高い仕事につき高収入を得て、多くの税金を払ってくれるという流れを作ろうをしています。

プロジェクト推進のためにはそれなりの費用がかかるわけですが、それを税収入の増加というはっきりとした効果で示すのは、担当者にとっては厳しいけれど、関わる人すべてに指標としてわかりやすいですね。

このプロジェクトに参加して、小売チェーン店の店員としての最初の仕事を見つけることができた20歳のアデムさんは「最初から望みどうり仕事につくことは難しいけど、まずは働き始めることが大事で、それがないとその先もないから」と話しています。

私のスウェーデンでの最初の仕事も夏のアルバイトでした。そこから今の仕事まで、わらしべ長者のようにつながっているのを実感しています。仕事を探している人は、あまりより好みしないで、まずはなんでもいいから働いた方がいいというのは私も賛成です。

より多くの人が仕事を見つけることができますように!

ランスクローナではより多くの若者が働き、この2年間で失業率が半減

© Hiromi Blomberg 2023