スウェーデンの皇太子ヴィクトリアの夫のダニエル。彼がヴィクトリアとの婚約期間中に腎臓移植手術をしたことを覚えている人もいると思う。
腎臓に先天的疾患を抱えていたダニエル王子は、今を遡ること10年前、自身の父親からの腎臓の提供を受けた。
この度、スウェーデンでは2012年のノーベル経済学賞の「安定マッチング理論」に基づき、ルンド大学の数学研究者たちによるアルゴリズムを使った腎臓提供の新しいマッチング方法が開始された。この手法を用いることで患者の待ち時間は短縮され、病院側でも費用が削減される見込みだ。
新マッチングシステムの開始に合わせて、ダニエル王子は自身が手術を受けたカロリンスカ大学病院を訪れた。マッチングのシステムがどのようなものであっても、臓器の提供者は多ければ多いほどいい。彼のような公人がこの問題について話して注目を集めることには社会的な影響力がある。
ダニエル王子はまた、自分の臓器を移植につかわれたくない場合にのみアクティブにその意思表示をしなければならないベルギーのやり方に関しても言及した。
社会意識をここまで変えてしまうのはスウェーデンと言えども簡単ではないだろう。しかしスウェーデンには既に、臓器提供に関する自分の意思をBank-ID(個人認証アプリ)と、ものの1分の時間もあれば、社会庁のサイトで登録できるシステムがある。登録がまだの人はぜひサイトを覗いてみてください。
臓器移植に関する意思表示はこちらから