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点字サバイバルとオーディオブックのビジネスモデル

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スマホやPCの音声読み上げ機能の向上や、オーディオブックの 劇的な普及で、点字が使用が減っており、視覚障害者の団体ではこの傾向を心配している。

視覚障害のある子どもが点字で「読む」ことを学ぶのは大切で、このままでは子どもたちが文盲になってしまうとの懸念がある。すでにFacebookの視覚障害者の向けのグループなどで、文字を綴る力が弱くなってきている傾向が見て取れるそうだ。

オーディオブックは読み上げる声自体の読書体験への影響が大きすぎて、点字と自分で作り上げる想像力にみちた従来の読み方を好む人も多い。

本が売れない、本屋がなくなるのはどこでも同じ傾向だが、スウェーデンでは、オーディオブックや電子書籍の人気で、いわゆる出版業界全体の売り上げはわずかながら伸びている。

特に小説は、このままいくとオーディオブックでの提供が本を上回りそうな勢いだ。

出版業界もこのあたりのビジネスモデルは模索しているようで、昨日はスウェーデンのアガサクリスティと称される人気作家カミラ・レックベリの新作を、人気のオーディオブック・サブスクリプションサービス、Storytelの読み放題では提供しないというニュースもでていた。

読む体験と聴く体験、時間があれば読む方がいいけど、移動しながら読書(!)ができる便利さもすてがたい。脳ではどういうことが起こっているのでしょうか?

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© Hiromi Blomberg 2023