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やはりワクチンへの過信は禁物? スウェーデンの心配な事例から。【追記】心配しなくてもいい、と専門家

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【追記・1月29日】

昨日のこの報道で心配になった人は私だけではなかったようですが、その後、多くの医師や専門家が「ワクチン接種を受けても(最大限の効果がでるには1週間から2週間程度の時間もかかるので、その間に)感染することはある。しかし感染したとしても、ワクチンは病気になることから守る」という意のコメントを出していました。確かに。

これまでわかっている範囲では、ワクチン接種をうけていれば、感染しても無症状や症状は出ることがあっても軽くてすみ、重い症状とはならないそう。またワクチン接種をうけることで、もしも感染したとしても感染させてしまうリスクも減るそうです。

これは、この人達がでてくると安心して話が聞けるなぁ、と私が常々思っているマッティ・シェルベリ教授とヤン・アルベルト教授の両人が昨日のインタビューで同じことを言っていたので、私は心配しないでおこうと思います。

昨日の記事の感染した10人の高齢者も、感染はしたものの症状は軽くちょっとした軽い風邪にかかった程度だということです。私も不安になりましたが、その不安をそのまま記事にしてしまい、すみませんでした。

教授のコメント「ワクチンは病気になることから守るものであって、感染からではない」

 

では、以下からその元の1月28日の投稿です。

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こちらではワクチンの接種が始まっているけど、日本ではまだまだ先になるようだし、京都の両親の元にはいつになったら行くことができるかなぁ、と日本の心配をしていたら、先行しているスウェーデンで心配なニュースが報じられた。

これは、ヨーテボリの高齢者施設の入居者が2度のワクチン接種を受けたにも関わらずコロナに感染したというニュース。この施設の入居者は、ファイザー・ビオンテックのワクチンを昨年の12月27日とこの1月19日の2回に渡っての接種を受けていたが、今そのうちの10名でコロナへの感染が確認された。同時に5名の職員でもコロナの症状が確認されている。

使用されたファイザー・ビオンテックのワクチンはこれまでの臨床試験では95%の発症予防効果があると結果がでているもの。効果は高齢者よりは若い人たちへの方が少し高くなっていた。

ワクチン接種による予防効果を獲得するには、少し時間がかかる。最大限の効果をえるには2度めのワクチン接種を受けてから週単位の時間が必要だ、とスウェーデンのワクチン接種プロジェクトの責任者リカルド・ベリストロムは1月頭にコメントしていた。

感染が広がった高齢者住居では、どのように職員そして高齢者に感染が広がったのかについての調査をすすめている。疑われているのはワクチンの接種後、予防効果がでる前に感染してしまった可能性だ。

イスラエルからのポジティブな結果も報道されているが、ワクチンの効果がいつ、どれくらいでるのかはやはりまだわからないことが多いようだ。接種を受けてもしばらくはこれまでと同じように感染予防に注意を払った生活を続けなければいけないということだろう。

遅れていると思っていた日本のワクチン接種の予定時期までには、世界中での知見も高まって案外日本でのワクチンが一番スムーズに進んだりするのかもしれない。

このスウェーデンの記事のリンク以外にも、私がなるほどと思った日本の専門医師が書いたワクチン関係の2つの記事へのリンクも貼っておきます。

「コロナワクチンに期待しすぎてはいけない」免疫学者が断言する厳しい現実 抗体があっても「再感染」し得る | PRESIDENT Online

コロナワクチンの安全性 今後も長期的な評価必要:時事ドットコム

 

高齢者住居で、2度のワクチン接種後に入居者10人が感染

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