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感染者が自分で行う感染追跡調査

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スウェーデンの新型コロナウイルスの感染状況は落ち着いてきており、新たに確認される感染者の数もいまのところはぐっと減ってきている。

夏休みも終わりみんなが仕事に戻って学校も始まった状況の中、これからまた感染が拡大する可能性はもちろんあるし、公衆衛生庁のアンデシュ・テグネルは、ワクチン接種が始まってもそれがすべてを解決するわけではない、と昨日の夜のインタビューで話していた。

そして今重要なのは、新たに感染が確認された場合その人からのどう感染が広がっていったか、いわゆる感染追跡調査を行いクラスターを潰して拡大を防ぐこと、だという。

そのためには感染者との接触により感染した可能性のある人に連絡をして追跡調査を行う必要があるが、スウェーデンではその連絡をする責任は、医療機関側にあるのではなく、感染者側にあると聞いて少し驚いた。

テグネルは、この感染追跡方法はこれまでクラミジアの感染抑制でもスウェーデンでは効果をあげている確立した方法で、人々は医療機関などから連絡をもらうよりも自分のよく知る人から連絡をもらった時の方が、コトの重大さを理解し、具体的な行動の変化へとつながるということがわかっているから、と説明する。

この説明を聞いていると、たしかにそうかもしれないと思ったけど、お盆に東京から田舎に帰省したという単なる出来事ことさえも周囲に言えないような状況だった日本では、ぜったい機能しそうにない方法だな、と思った😅

昨日のアンデシュ・テグネルは、きちんと梳かした髪にメガネは無しで、アイロンのかかったシャツを着ていて、あまりのその普通さ(?)はみていてちょっとこちらが不安になるレベルw。これはちょっと余裕がでてきたことのあらわれなのか? 娘さんたちの服装指導が厳しくなったのだろうか?

色パンと着古したセーターにボサボサ頭のテグネルと過ごした、あのパニックのような日々は少し後ろへと遠ざかりつつあるようだ。もちろんいいことなんだけど、官僚っぽいテグネルを見るのは少しだけ寂しい?

テグネル「感染追跡調査はもっとも大事な手法のひとつだ」

© Hiromi Blomberg 2023