swelog 今日のスウェーデンのニュース

多様化社会、環境、移民、働き方などの面での日本とは異なるアプローチがヒントになればと、 スウェーデンのテレビや新聞のニュースの中から、ささったトピックを毎日ひとつ選んで紹介しています。 週末は長めの読み物 swelog weekend スウェーデンのニュースメディアを取り巻く環境の変化にも注目しています。

H&Mやイケアをどう考えたらいいのだろう?

4700億円分の在庫

私は、いつも新しい視点を与えてくれる佐久間裕美子さんの書き物のファンで、先日もこの記事を読んで驚愕した。

昨年3月、スウェーデンのファストファッション大手H&Mは、在庫の規模が43億ドル相当に達したと発表した。」

newsphere.jp

43億ドル、実に約4700億円分の「在庫」。何をどこでどうしたら、私達はこういう光景の中に身をおくようになったのか?

 H&Mはこう言う

ダーゲンス・ニュヘテルでのインタビューでH&MのCEOカールヨハン・ペーションは、2030年までには持続可能な素材だけを使用し、2040年までには環境負荷ニュートラルな会社にする目標を立てたと話している。ここでは具体的な施策には触れていなかったので、実際になにをどう変更するのかは私はわからなかったけれど。

在庫に関しては、一昨日発表の四半期レポートの中で、ボリュームは減っていないが、「中身がよくなったので」今後はバーゲンセールの回数が減るはずだ、とされている。ちょとよくわからない、投資家だけに向けられたメッセージだ。

消費という行動はなくならないのなら

消費という行動はなくならないし、消費してもらうことにビジネスの根幹もある。であれば、買ってもらうものの環境に対する負荷を減らさないといけない、とはカールヨハンも述べている。

同じことを、またまた佐久間裕美子さんの最新のコラムで、アメリカでサステイナブルなマテリアルを開発している会社の代表も話していた。

自分の期待したい気持ちをどう扱おう?

高級なものであったすてきな家具や衣服を、手の届く価格で販売することで成功したスウェーデンのイケアとH&M。

これだけ世界中で多くの人の手に取られるブランドに成長したということは、この先多くの人の生活を変える可能性も秘めているということだ。

安く大量生産された製品を目の前にため息をつきつつ、彼らに期待もしたい自分のアンビバレントな感情を持て余す。

少なくない数の友人、知人がそうであるように、イケアやH&Mの製品をボイコットすべきなのか、それともこれからの消費社会のあり方を変革してくれる可能性を秘めているに違いないと信じて応援するべきなのか?

イケアやH&Mの経営が怪しくなっても、また同じような「安く多く」のビジネスモデルで攻めてくる会社はいくらでも出てくるだろうし。

そんなこと言っていると「なに、悠長なこといってるんだか。今すぐ消費をやめないでどうする!」とグレタ・トゥーンベリに一喝されるのだけは間違いない。

 

H&M CEOが気候変動に関するコメント「我々は消費することをやめない」 (Dagens Nyheter)

 

【補足】

NHKの『クローズアップ現代+』。海外から無料で観るには、普段は時々英語化されたものがNHK Worldで放送されているぐらいですが、番組のウェブサイトでは、テキストで内容が掲載されています。

この放送回も恐ろしい、でも希望の芽もあります!

www.nhk.or.jp