社会庁が公的機関の統計に男、女だけではなく三番目の性別での登録や集計を提案している。各種統計や登録を行う行政機関が、男女だけではなく他の選択肢が選べるような変更を行い、限定された現在の2つの選択肢では疎外されたように感じる人をなくすのが狙い。
社会庁の責任者は、公的な統計はその時代の社会的状況を映しだすためにあり、そのためにはその時代に生き、統計を使う人がしっくりくるものでなければいけない、と述べている。
反映させるためには、国民、住民登録などは法律の改正が必要だが、国の統計機関SCBが行う各種国勢調査などでの性別申告の扱いはまだ簡単に反映できそうではある。
一方、スウェーデン国民や登録住民は、すべて固有のパーソナルナンバーで管理されており、これが現状では末尾の数字が奇数であれば男性、偶数であれば女性となっている。これをどうするかはクリエイティブな議論が必要となりそうだ。
男女だけではない第三の性別の使用に関しては、ここ数年政治の現場でも問題が提起されては立ち消えになっているような状況だ。今回の社会庁の意思表明は議論を大きく前にすすめるだろう。