スウェーデンでは「クリスマス商戦」の小売店の売上は、なんと今でも毎年伸び続けているそうだが、これは人口増とインフラによるところが大きい。(日本と全然違う!)
しかし、従来お店はクリスマス時期の売上で、他の時期のマイナスの影響をカバーして年間通してトントンの収支でなんとかやっていたのに、最近はその状況が様変わりしてしまった。それは、
- 店舗販売からネットショップへ
- ネットではドイツや中国のサイトは安くてそちらへ客が流れる
- バーゲンばかりで、クリスマスでも定価でものは売れない
といった理由によるものだが、ここ数年でさらにクリスマスの直前にシングルズ・デー、ブラック・フライデー、サイバー・マンデーといった大型バーゲンイベントが定着してきた。
みんなが定価でクリスマスプレゼントを買ったあとで、やっと大型バーゲンが始まる一昔前のやり方ではなく、今は時期を問わず、探せば安くなってものは見つかる。そしてそのほとんどがネット販売で。
衣料小売店では状況は特に厳しく、去年はクリスマスの後でカジュアルな衣料を扱っていたJCが倒産した。今年は最新の四半期決済情報をみれば、スポーツ衣料のXXL(これはノルウェーの会社)や、下着のTwilfitに紳士衣料のBrothers や、子ども服のPolarn Pyretなどが厳しい状況に立たされている。
昨日、切れた化粧品があったので、ルンドのオレーンスに買いにいったところ、単品で買うよりもその商品が入ったクリスマスセットを買うほうがお得で、さらにそのクリスマスボックスが20%引きになっていた。
買う方にすると安くなっていて嬉しいのだが、これがどういう結果につながっていくのか? 一昔前のように単純に喜べずちょと複雑な気持ちで店をでた。「お得! なだけでモノを選んじゃいけないのだよ、ひろみさん!」と自分に言い聞かせましたが、結局それを買ったよ。