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看護休暇でオフィス閑散の2月

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スウェーデンの二八(にっぱち)

日本で働いていたのは広告代理店。2月と8月には人々の購買意欲が落ちることを「二八(にっぱち)」と呼ぶと教えてもらった。

スウェーデンの「にっぱち」は仕事が緩やかに進む月(もしくはほとんど進まない月!)。7,8月は長い長い夏休み。では2月は?

フェブラリー = ヴァブラリー

スウェーデンで、子供一人あたり480日取得できる育児休暇。これと合わせて、小さな子どものいる家庭で両親ともフルタイムレベルの職を持つことを可能にする施策で特筆されるべきは、一般に子供看護休暇(VAB)と呼ばれている制度だ。

子供が8ヶ月から12歳になるまで、病気になった子供の看護で年間子供一人あたり120日まで休暇を取ることができる。休暇中は給与の80%まで社会保険庁から支給される。

2月、フェブラリーはインフルエンザが流行しVABを取る親も急増するので、ヴァブラリー(Vabruari)と呼ばれているくらいだ。

お互い様で文句はなし

会社で打ち合わせ中に子供の具合が急に悪くなっても、すぐにVABが使える。

その人なしでは進まない案件でも、同僚や上司から今帰られたら困るとの文句はでない。みんな、明日は自分が帰宅する番となるかもしれないから。

VABはあまりに一般的で申請も簡単に行えるので、最近は子供が病気で休むと虚偽の申請をする親も増加しているそうだが、一般的には子供一人あたりでは年に4日取得されている程度。看護される側の子供の年齢も2、3歳の保育園児に集中している。

保育園での衛生管理は大変だと思うが、リンク先記事の動画でも子どもたちが手洗いの習慣を学んでいる。私も、今年はインフルエンザにならないで乗り切りたいな。

もうすぐ始まるヴァブラリー・年最大の病気月間 (SVT Nyheter)

 

© Hiromi Blomberg 2023