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妊婦とワクチン

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昨日の朝、テレビのニュースにカロリンスカ大学病院のカーリン・ペッテルソン上級医師が出演して、妊婦と新型コロナのワクチン接種に関する様々な質問に答えていた。

ワクチン接種と妊婦に関する一番多い質問は、やはり、妊婦がワクチン接種をした場合、胎児に危険が及ぶことはないのか? というもの。

ペッテルソン医師は「理論的には可能性は低いと思われる」といい、妊婦の間でのコロナワクチンに関する一番多い誤解に言及する。それは、このワクチンはインフルエンザや風疹へのワクチンと同様に、胎児にとって危険なものだというものだそうだが、彼女は今回のワクチンは全く別の種類のワクチンで、健康な妊婦がワクチンを接種してもよいと言えるだけの十分な知識があるという。

ペッテルソン医師は、理論的には、妊婦に直接接種するタイプのワクチン、すなわちRNAワクチンでは胎児に危険が及ぶことはないと考えられるし、動物実験でも副作用は認められていないと説明するが、同時に、このワクチンの接種が始まってからまだ半年から8ヶ月ほどの経験しかないので、長期的な悪影響がでるかどうかは現段階ではわからない、とも話していた。

少し前には、妊婦は高リスクなんだからワクチン接種の順番を優先してほしい、と訴える妊婦さんのニュースをみたが、今、スウェーデンではワクチン接種の順番がどんどん若い年齢層に降りてきて、自分のワクチン接種をどの妊婦さんも具体的に考えるタイミングになってきている。

インタビューでは他にも、打つなら妊娠のどの段階で打つのが一番いいのか、ワクチンは早産を引き起こさないのか?、などの質問がでていたが、仮に自分が妊娠していたらと思うと、この心配は本当に切実だなと胸が痛くなる。願わくばみんなが自分が知りたい情報を知ることができ、その上でひとりひとりが自分自身で判断ができて、まわりもそれを尊重するということだけは最低限できればと願う。

上級医師が説明・妊婦が一番誤解していること(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023