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家族ごと隔離

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死者数や集中治療室にいる患者の数は低い水準で抑えられているものの、新型コロナウイルス感染者の数は夏と比べて増加傾向にあるスウェーデン。昨日公衆衛生庁が発表したのは家族の中に感染者がいることがわかった場合は、同居の大人もその後7日間は自宅で待機するという「家族ごと隔離」だ。

家族のうち子どもはこの隔離の対象ではないが、同居する大人は感染がわかってから7日間は自宅で待機し、5日たっても症状がでない場合は普通の生活に戻る前にPCR検査をすることが推奨されている。

スウェーデンの場合、感染は職場と家族内から広がることが多いので、公衆衛生庁の昨日の記者会見では、自宅からのリモートワークが可能な人はできるだけリモートワークを続けることも合わせて再度強調された。

PCR検査の陽性者の家族には、医療機関から自宅で待機する指示がくるという運営方法で、職業柄リモートでは働けない人は、医療機関からの診断書があれば感染者手当を社会保険庁に請求することができる。

3月に、新型コロナにかかってしまった患者の家からテレビで初めて中継が行われた時に、その人が「お隣さんが買い物などいろいろ助けてくれるので大変助かっている」と話していたことが、今でも心に残っている。「お隣さんは、感染するとか近くに寄りたくないとか、心配にならないのかな?」とか一瞬でも思ってしまった自分が恥ずかしかったからだ。

今回もきっと助け合いの精神が染み付いているスウェーデンの人たちは、家族ごと隔離になった隣人たちをできるだけ助けようとするだろう。科学的な根拠のない「なんとなく感染しそうでイヤ」とかそういう話はでないんですよね、こっちにいると。

公衆衛生庁の新方針・感染者と同居する家族も自宅待機で

公衆衛生庁の新方針でこうなる

© Hiromi Blomberg 2023